歯科矯正で口ゴボは治らない?口ゴボを矯正する際の費用や事例を紹介

口を閉じた状態で顔を横から見た際、口が前に突き出ているように見えるのが「口ゴボ」です。鼻と同じ高さまで口が出ていたり、鼻の下が長く見えたりする場合があります。

ただし口ゴボは病気ではないので、命が危険にさらされる心配はありません。

しかし、口ゴボの容姿をコンプレックスに感じている人も多いでしょう。

この記事では、口ゴボの主な原因や治す方法、治さない場合のリスクなどについて紹介します。

歯列矯正で口ゴボを治す方法

口ゴボの原因は、唇や軟組織の問題、歯の向きの問題、骨格の問題などがあります。これらは歯列矯正で治すことが可能です。

ここでは歯列矯正の方法、特徴、治療の流れなどについて説明します。

ワイヤー矯正

歯の表面にブラケットを設置し、ブラケットにワイヤーを通して歯を動かす治療法です。ワイヤー矯正には、歯の表面にブラケットを設置する「表側矯正」と、歯の裏面にブラケットを設置する「裏側矯正」があります。

また歯を動かすためのスペースを確保するため、抜歯が必要な場合もあるでしょう。

項目

説明

治療の流れ

  1. 初診相談で治療に関する疑問や不明点を解決する。
  2. 精密検査を行い、顔の写真、口の中の写真、歯型とりなどを実施する。
  3. 検査結果と治療計画の説明を受ける。
  4. 矯正装置の装着前に、前準備としてゴムリングなどを装着する。
  5. 歯に矯正装置を設置し、歯磨き指導などを受ける。
  6. 月に1回程度の通院をする。

費用

全体矯正:60万円〜170万円

部分矯正:30万円〜70万円

期間

全体矯正:1年〜3年程度

部分矯正:2ヶ月〜1年程度

マウスピース(インビザライン)矯正

ワイヤーを使用せず、透明のマウスピースの形をした装置で歯を動かす治療法です。装着していても目立たたないため、周囲の人は気づきにくいでしょう。

症状によっては、口ゴボもマウスピース矯正で治療が可能です。ただし、歯を動かすスペースがない場合、抜歯が必要になることもあります。

項目

説明

治療の流れ

  1. 初診相談で治療に関する悩み、疑問、不明点を解決する。治療期間や費用などの説明をする。
  2. 精密検査を行い、CT撮影やレントゲン、顔や口の中の写真などを撮る。歯のクリーニングを実施する。
  3. インビザラインの歯型を取る。
  4. 矯正治療計画のシミュレーションを確認する。
  5. 1枚目のマウスピースの装着方法などを練習し、治療を開始する。
  6. 月に1回程度の通院をする。

費用

全体矯正:60万円〜100万円

部分矯正:10万円〜40万円

期間

全体矯正:1年〜3年程度

部分矯正:2ヶ月〜1年程度

外科矯正

歯科矯正だけでは治療が難しい場合、外科矯正の治療を行います。例えば上顎や下顎などの骨格から前に出ている場合などです。

また、骨格の治療が必要な場合、外科手術と歯科矯正を併用する必要があります。

項目

説明

治療の流れ

  1. CT検査、レントゲン検査、かみ合わせの型取りなどを行い、検査する。
  2. 治療が必要と診断された場合、治療計画の説明を受ける。
  3. 手術前に矯正治療を実施し、歯を動かす。
  4. 再度CT検査、レントゲン検査などを行い、最終的な診断を実施する。
  5. 手術日の前日に入院し、手術を受ける。術後はおおよそ10日程度入院が必要である。
  6. 仕上げの矯正治療を実施する。
  7. 経過を見て金属プレートを除去する。

費用

保険適用可能な場合:40万円~50万円

保険適用不可能な場合:200万円以上

期間

2年~3年程度

参考:銀座矯正歯科「外科矯正の保険適用による費用はいくら?

セラミック矯正

セラミック矯正は、歯を削った後にセラミック性の被せ物を取り付けて歯並びを改善する治療です。短期間で見た目を良くしたい場合に適しています。

骨格に原因がなく、歯のサイズが大きかったり歯が前方に傾いていたりする口ゴボの場合、セラミック矯正で治療が可能です。

 

項目

説明

治療の流れ

  1. カウンセリングにて治療に関する悩み、疑問、不明点を解決する。
  2. 必要に応じて、事前に神経の処置を実施する。
  3. 仮歯を作成し、かみ合わせや機能面を確認する。
  4. 仮歯を調整し、最終の形態を決定する。
  5. 本番用の型取りを行う。
  6. セラミックを装着する。

費用

30万円~100万円

期間

数週間~3ヶ月程度

参考:whitewhite「口ゴボ治療の料金

アンカースクリューを使った矯正

アンカースクリューとは、歯の矯正治療で使用する医療用のネジを指します。アンカースクリューを土台にして、歯を動かす仕組みです。アンカースクリューは金属アレルギーの心配がないチタン製となっています。

アンカースクリューは、以下の矯正治療と併用して実施する形です。

  • ワイヤー矯正(表側矯正)
  • ワイヤー矯正(裏側矯正)
  • ワイヤー矯正(ハーフリンガル矯正)
  • マウスピース矯正

項目

説明

治療の流れ

  1. CT撮影を実施し、アンカースクリューを埋め込む位置を決定する。
  2. 注射による麻酔の痛みを和らげるため、ジェル状の表面麻酔を行う。
  3. アンカースクリューを埋め込む部分に、注射による麻酔を行う。
  4. アンカースクリューを埋め込む。
  5. CT撮影を行い、アンカースクリューの位置を確認する。
  6. 想定位置まで歯が移動した場合、アンカースクリューを撤去する。

費用

部分矯正:30万円〜70万円

全体矯正:60万円〜170万円

期間

部分矯正:2ヶ月~1年程度

全体矯正:1年~3年程度

参考:Oh my teeth「アンカースクリューを使った矯正の値段は?

歯科矯正をして口ゴボを治したいなら森デンタルクリニック

口ゴボは、口元が前に出ている状態です。横から見ると口元が強調されるため、コンプレックスになりやすいと言えます。また、次のようなデメリットもあります。歯並びに影響が出る

  • 睡眠に影響が出る場合がある
  • 口臭がきつい
  • 歯周病や虫歯になりやすい

そのため、口ゴボは歯科クリニックで適切な治療を受けるのが良いでしょう。

前歯矯正専門の森デンタルクリニックでは、口ゴボを治療することが可能です。

森デンタルクリニックの特徴としては、次の4つがあります。

特徴

説明

治療費が固定

35万円で矯正治療が可能です。追加費用はありません。

月々支払うデンタルローンを組むことも可能です。

短期間で治療が可能

おおよそ3ヶ月〜6ヶ月の短期間で矯正治療ができます。

抜歯しない

かみ合わせを変えず、抜歯もせずに治療が可能です。

後戻りが少ない

矯正後の後戻り防止のため、裏面にワイヤーを取り付けます。

参考:前歯矯正専門Mori Dental Clinic「理想の歯並びを手に入れて自分史上最高の笑顔に!

口ゴボを治したいと考えている方は、森デンタルクリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

【口ゴボとは】簡単にできるセルフチェック方法とは

口ゴボは、全体的に口元が前に出ている状態を言います。見た目で判断できるため、セルフチェックが可能です。

セルフチェックの方法としては「Eライン」を指標にします。Eラインとは、下顎の先と鼻先を直線で結んだ線です。次の順序で確認することができます。

  1. 鏡に横顔を映す
  2. 下顎の先と鼻先の直線に人差し指を当てる
  3. Eラインの外側に口が出ている場合は口ゴボとなる

ただし、この方法はあくまでもセルフチェックです。口がEラインの内側に入っていても、口ゴボである可能性はあります。

精密な診断や検査を受けたい場合は、歯科クリニックがおすすめです。

口ゴボになる主な原因

口ゴボの原因は、大きく分けると「先天的な要因」「後天的な要因」の2つに分けられます。先天的な要因としては、骨格や顎、歯の大きさなどの問題です。後天的な要因としては、日常の習慣やクセが関係しています。以下は口ゴボになる主な要因の紹介です。

顎の骨格バランスが悪い

上顎が前に出ている「上顎前突」、上下の顎が前に出ている「上下顎前突」など、骨格と顎のバランスに異常がある場合、口ゴボになります。先天的な要因もありますが、小さいころに顎の成長が抑制されていた場合も原因の一つと言えるでしょう。

例えば食べ物をよくかんでいなかったり、柔らかいものばかり食べていたりした場合などが当てはまります。

歯の生え方に問題がある

前歯が前方に生えている場合、出っ歯の口ゴボです。骨格に問題がなくても、歯の生える方向が原因となります。また歯の本数が多い場合も、スペースがなくなるため前歯が前方に出てしまうことがあるでしょう。

ただし舌で前歯を押し出すクセがあったり、口呼吸の習慣があったりする場合は、後天的な要因と言えます。

口周りの皮膚や唇が厚い

骨格や歯の生える方向には問題はないが、口の皮膚が厚い、唇が太い場合も口ゴボになりやすいです。また、遺伝の可能性が高い場合については、表情のトレーニングやダイエットでの改善は難しいでしょう。

口ゴボになりやすい習慣が付いている

口ゴボになりやすい習慣があります。これらに該当する場合、後天的な要因と言えるでしょう。

  • 硬いものを避ける食習慣
  • 幼いころの指しゃぶり
  • 口呼吸
  • 下で前歯を押す癖
  • 爪をかむ癖 など

歯列矯正で口ゴボを治さない場合のリスク

口ゴボは病気ではないのですが、放置しておくとさまざまなリスクを伴います。見た目が悪いリスクだけでなく、健康面でのリスクもあります。

歯周病や虫歯を発症しやすくなる

口ゴボの場合、口が開きやすい状態となります。そのため、口の中が乾燥しやすくなるでしょう。

口の中が乾燥すると、歯周病や虫歯の原因となる菌が繁殖しやすくなります。結果として、虫歯や歯周病になりやすい状況です。

奥歯や前歯を失う可能性が高まる

口ゴボは、食べ物をかむときに前歯をうまく使うことができません。そのため、奥歯で噛む習慣がついてしまう可能性が高いでしょう。

そのため、いつも奥歯を使っていると奥歯に負担がかかり、最悪の場合、奥歯が折れて失う可能性があります。

また顔をぶつけたり転んだりした場合、前歯がダメージを受ける可能性もあります。その結果、前歯が折れてしまうことも考えられるでしょう。

顎関節症につながる恐れがある

口ゴボの場合、かみ合わせが悪い「不正咬合」になっている場合が多いです。その場合、顎にかかる負担が大きくなるため、顎関節症になる可能性が高いと言えます。口を開いたり閉じたりすると顎がガクガクしたり、口を大きく開けられなかったりする場合は、注意が必要です。

嚙み合わせの悪さを不便に感じやすくなる

前歯が出ている口ゴボの場合、前歯で食べ物をかめていない状態であると言えます。そのため、かみ合わせの不便さを感じやすくなるでしょう。

また、一部の歯に負担がかかっている可能性もあります。負担がかかっている歯に痛みが出たり、欠損してしまったりすることも考えられるため、注意が必要です。

見た目を気にしてしまう場合がある

口ゴボは、口が前に出ているため、見た目を気にしてしまう人も多いでしょう。また、口を閉じるのが困難なため、口呼吸になっている可能性もあります。

口臭が気になる場合がある

口ゴボによって口呼吸になっている場合、口臭の原因になることがあります。また、口の中が乾燥しやすく唾液の量が減ってしまうので、自浄作用が低下してしまうでしょう。

歯列矯正で口ゴボを治療した事例

口ゴボを歯列矯正で治療した事例を紹介します。

事例1

Eラインが美しく仕上がった事例です。

項目

説明

相談内容

上下の唇が前に出ているのを改善したいという悩みを抱えていました。

治療の結果

前に出ていた唇が引っ込んで、鼻先とあごの先を結んだEラインが美しく仕上がっています。

事例2

前に出ていた口元が大きく引っ込んだ事例です。

項目

説明

相談内容

口元が前に出ていて、口を閉じても歯が見えてしまう状態に悩んでいました。

治療の結果

鼻先よりも口元が前に出ていた状態が改善し、大きく引っ込んで目立たなくなっています。

口ゴボの歯科矯正に関するよくある質問

口ゴボの歯科矯正でよくある質問をまとめています。

歯科矯正で口ゴボを治療しないほうが良い人はいますか?

口ゴボの治療を行わない方が良い場合もあります。次に該当する人は、向いていない可能性があるため、注意しましょう。。

向いていない人

説明

骨や歯茎が少ない

歯を支えている歯茎や骨が少ないことが原因で、歯並びが悪い場合、治療しない方が良いかもしれません。

矯正治療によって歯を動かすと、歯根が露出したり歯茎が下がったりする可能性があるためです。

顔の幅が狭い

口ゴボの矯正を行った場合、顔のほうれい線が目立つようになる可能性があります。特に顔の幅が狭い人は影響が出るかもしれません。

歯並びがいいのに口ゴボに見えるのはなぜですか?

歯並びが良いのに、横から見たら口ゴボに見える場合があります。これは歯の生える向きが前方になっている「上顎前突」「上下顎前突」が原因であることが多いです。また、唇が分厚い場合も、口ゴボに見える可能性があります。

口ゴボは矯正で治せますか?

口ゴボは、ほとんどの場合、歯列矯正で治療が可能です。ただし、人によっては、歯以外の原因があったり、外科的な矯正が必要だったりする場合もあります。

そのため、まずは歯科クリニックで相談するのがおすすめです。

口ゴボの矯正費用はいくらですか?

口ゴボは、人によって症状が異なります。また治療方法も違ってくるので、費用もさまざまです。ただし、大まかには次のようにまとめられます。

治療方法

期間

費用

歯列矯正

数ヶ月~3年程度

10万円~170万円程度

外科的矯正

1年~3年程度

60万円~300万円程度

美容成形

1日~3ヶ月程度

4万円~400万円程度

口ゴボの歯列矯正は何年くらいかかりますか?

歯列矯正で口ゴボを治療する場合は、おおよそ「1年〜3年程度」となります。ただし矯正治療を終えた後は、元に戻ってしまわないように一定期間の間、固定が必要です。この期間を保定期間と呼びます。

そのため、「歯列矯正」「保定期間」の両方を合わせると、おおよそ「4年〜6年程度」かかる場合があります。

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