前歯の出っ歯を治す方法とは?出っ歯の主な基準や斜めになってしまう原因・理由

自分の顔を横から見たときに、前歯(上唇)が出ていることが気になるため、治療したいと思っている方は多いでしょう。常に口が開いてしまう重度の出っ歯から、見た目にはあまり分からない軽度な出っ歯もあり、症状は人それぞれです。審美的な問題だけなら気にしないという方も多いですが、実際は見た目だけでなく健康的なデメリット・リスクもあるのです。そこで前歯の出っ歯を治す主な矯正方法や矯正期間、かかる費用について理解し、自分に最適な矯正方法はどれか検討してみましょう。

すでに前歯の出っ歯矯正を決めている方は「前歯矯正専門 Mori Dental Clinic」というクリニックがおすすめです。前歯の矯正を専門としているため技術が高く、料金も安く抑えられるからです。

この記事では、前歯の出っ歯を治療する方法や矯正方法ごとの違いについて解説します。

【出っ歯は治療できる?】主な矯正・手術する方法

まずは出っ歯の治療に用いられる、主な4つの矯正方法について解説していきます。

マウスピース矯正

前歯に透明な被せ物を装着する「マウスピース矯正」は、口を開いていても目立ちにくい矯正方法です。自分で取り外し可能であり、食事や歯磨きがしやすく衛生状態も保ちやすいため、矯正中でも歯をきれいに保ちたい方におすすめです。

また、マウスピース矯正は個人の歯型に適合したものをオーダーメイドで作成するため、治療の計画が立てやすいというメリットもあります。もちろん「前歯の出っ歯だけの矯正」にも対応できます。

ただし、マウスピース矯正はワイヤー矯正と比較して、対応できる症例が少ないです。特に前歯の突出度合いが大きい場合や、噛み合わせに重度の問題がある場合は選択できないケースが多いです。

全体矯正の平均矯正期間は2〜3年程度ですが、外している期間が長いとさらに長期化するため、自己管理は欠かせません。

費用相場は、全体矯正で60〜100万円程度です。費用を抑えることができる部分矯正の矯正期間や費用については、後ほど詳しく解説します。

ワイヤー矯正(表側)

前歯の出っ歯には、歯科矯正では最も一般的な「ワイヤー矯正」が効果的です。歯の表面に「ブラケット」という器具を取り付け、そこにワイヤーを通して適度な力をかけることで、時間をかけて歯を正しい位置に戻します。

歯の表面にワイヤーを取り付ける「表側矯正」は、歯並びが重度に悪い場合や、重度の咬合不正がある場合など、多くの症例に対応可能です。対応可能なクリニックが多く、費用を安く抑えられるというメリットもあります。

一方で、デメリットとしては、、口を開いたときにブラケットとワイヤーが目立つことが挙げられます。審美性を追求するなら裏側矯正の方が良いでしょう。また、予算に余裕があるなら、目立ちにくい色・素材の矯正器具も選択できます。

表側矯正の平均矯正期間は1~3年程度ですが、前歯だけの矯正なら比較的短期間で矯正ができます。費用相場は60~100万円程度で、裏側矯正よりも安い傾向にあります。

ワイヤー矯正(裏側)

ワイヤーを用いたもう一つの矯正手法が、歯の裏側にブラケット・ワイヤーを取り付ける「裏側矯正」です。矯正できる理論は表側矯正と同じですが、口を開けても目立ちにくいという大きなメリットがあります。

特に今はマスクを外す機会が増えたため、裏側矯正を希望する方は増えています。特に前歯は目立ちやすいため、仕事上で人と会う、または接客する機会が多い方には裏側矯正をおすすめします。

ただし、装置が舌に当たり違和感を感じやすくなる、日常会話で発音がしづらくなるというデメリットもあります。また歯の裏側は歯磨きしづらいため、表側矯正よりも矯正期間中に虫歯になるリスクは高いです。

裏側矯正の矯正期間は半年〜1年程度であり、表側矯正とほぼ変わりません。全体矯正の費用相場は100~170万円程度であり、表側矯正よりも費用は高くなります。

部分矯正

部分矯正とは、歯の全体ではなく特定の部分だけ矯正することです。ここまで紹介してきた手法を用いて、前歯の出っ歯だけを矯正する場合も部分矯正となります。矯正方法ごとの期間・費用は次のとおりです。

矯正方法

平均矯正期間

費用相場

マウスピース矯正

半年~1年程度

10~70万円程度

ワイヤー矯正(表側)

半年〜1年程度

30~70万円程度

ワイヤー矯正(裏側)

半年〜1年程度

40~70万円程度

部分矯正のメリットは、全体矯正よりも費用が安くなり、矯正期間も短くなる点です。そのため安く短期間で矯正したい方におすすめできます。

ただし、次のような症例に該当する場合は部分矯正ができず、全体矯正になるというデメリットもあります。

  • 歯が密集している(重なっている)
  • 歯のサイズが大きくスペースがない
  • 噛み合わせに重度な問題がある

上記に該当するかどうかを自分自身で判断することはできないため、矯正前の診断により最適な矯正方法が医師より提案されます。

前歯の部分矯正で要する期間は、半年~1年程度です。また費用相場は、10~70万円程度です。すでに解説したとおり、矯正方法や素材によって費用は変わります。また、注意点として、矯正前に虫歯治療が必要な場合はその分費用も増え、矯正完了までの期間も長くなることがあります。

前歯が出っ歯になってしまう原因・理由

次は前歯が出っ歯になってしまう原因や理由について、5つの点を解説します。

遺伝

出っ歯になるのは遺伝の影響が大きいです。歯並びや歯の大きさは、親から受け継いだ骨格の影響を大きく受けるからです。たとえば出っ歯の人に多い「上顎が前の方に突出している」骨格は基本的に後天的なものではなく、遺伝による先天的な要素が大きいです。

幼児期の影響

子どもの頃、特に幼児期の癖や習慣により出っ歯になることがあります。たとえば「食べるときに舌で前歯を押す」という癖は、出っ歯を引き起こす大きな要因とされています。また子どもがよくする指しゃぶりも指が前歯に当たるため、悪影響があります。

子どもの癖をなくすことは難しいですが、子どもが2〜3歳になる早期の段階で、親が止めさせることは出っ歯を防ぐ一つの方法となります。

歯のバランスや大きさ

歯の大きさやバランスの悪さは、出っ歯の原因になります。まず男性の前歯の平均的な横幅は8~9ミリ、長さは10~11ミリ程度です。この平均値より大きい方、また大きさのバランスが悪い方は、顎の大きさに対して歯が生えるスペースが小さくなり、結果として前歯が突出しやすくなります。

口呼吸

鼻呼吸よりも口呼吸の方が前歯の出っ歯になりやすいとされています。これも一種の癖や習慣であるため「幼児期の影響」と関係するでしょう。口呼吸だとずっと口が開いている状態のため、鼻呼吸よりも唇が前歯を押し戻す時間が減ります。

口呼吸は花粉症や副鼻腔炎、アレルギー性の鼻炎に慢性的に悩まされている人もなりやすく、その場合はまずそれらの症状を緩和するための治療が必要になります。

口周りの悪癖

子どもの頃から、または大人になってからの悪癖が出っ歯の原因となり得ます。子どもなら指をしゃぶる行為や食べるときに舌で歯を押す舌癖、大人なら唇を噛んだり、頬杖をつくことが挙げられます。これらは出っ歯を加速させるため、まずは意識して癖をなくすこと、そして、口周りの筋肉をきたえることは出っ歯の防止や改善に役立ちます。

【出っ歯とは】出っ歯の主な基準

次は自分が出っ歯かどうか確認するための基準について解説します。

軽度の出っ歯

軽度の出っ歯といえるのは、下の前歯と比較した上の前歯の突出具合が約「4mm程度」である場合です。軽度の場合は見た目にもほぼ分からず、噛み合わせもあまり悪くならないため、本人が気付いていないケースもあります。

本当に矯正が必要かどうかは医師と相談する必要がありますが、軽度ならマウスピース矯正で十分治せる可能性が高いです。

重度の出っ歯

重度の出っ歯と言えるのは、下の前歯と比較した上の前歯の突出具合が約「7mm」を超える場合です。重度の場合は見た目にも分かることが多いです。

重度の出っ歯では噛み合わせが悪いため、うまく食べ物が噛み切れなかったり、滑舌が悪くなるなどの症状が出ます。また、完全に口を閉じられないため、口の中が乾燥して虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。

出っ歯に該当しないケース

出っ歯と同じような症状になる「口ゴボ」という症例があります。口ゴボとは骨格上、上顎または下顎が前方に突出している状態を指し、上顎だけが突出している場合は前歯が出っ歯になります。

口ゴボは出っ歯と同じものとして扱われることも多いですが、上顎・下顎の両方が突出しているケースがあり、その場合は出っ歯とは少し異なる見え方になるため、厳密には異なるものとして理解した方が分かりやすいです。

前歯が出っ歯であることの影響

次は前歯が出っ歯であることの影響について、6つの点を解説していきます。

外見のコンプレックスが生じるリスク

前歯が出っ歯であることは、外見上のコンプレックスを生じさせます。実際のところ、多くの人がこの点を理由に出っ歯の矯正を行います。

健康に悪影響が生じるリスク

前歯が出っ歯である人は、すでに噛み合わせに少なからず支障をきたしている可能性が高いです。噛み合わせが悪いと食事の際にものをよく噛めず、消化が悪くなります。さらに、消化が悪いと胃腸の調子も悪くなり、病気の原因にもなります。

また、慢性的な肩こりや頭痛、顎関節症も噛み合わせの悪さがもたらす影響が大きいため、前歯の出っ歯を放置することは、結果的にいくつもの健康上リスクを抱えている可能性が大きいといえます。

前歯がダメージを受けるリスク

出っ歯の状態を放置すると、転倒したときや顔をぶつけたとき、歯がダメージを受けやすくなります。歯が欠けたり割れたりするリスクもあるため、特に激しいスポーツを行う人は矯正するメリットが大きいと言えます歯周病・虫歯・口臭を引き起こすリスク

前歯が下の歯よりも前方にあることで口が閉じにくくなります。さらに、口が開けっ放しになることで、唾液の分泌が阻害されます。それにより唾液による口腔内の自浄作用が損なわれるため、虫歯や歯周病になるリスクが上がったり、口臭が発生しやすくなることがあります。

顎関節症を引き起こすリスク

前歯の出っ歯がある人は、口の開閉時に鈍い音がしたり口がうまく開けなくなる「顎関節症」になりやすいです。骨格のバランスが悪いと余計な力が顎関節にかかってしまうため、食事の際などに開閉がうまくいかないだけでなく、痛みを伴うこともあります。

発音をしづらくなるリスク

前歯が突出した状態では、下の歯と噛み合わないため、主にサ行音・ザ行音・ラ行音が発音しにくくなり、滑舌が悪くなります。子どもの頃からよく「言葉が聞き取りにくい」と言われたり「理由は分からないがうまく発音できない」という人は噛み合わせが原因の可能性があるため、一度検査を受けることをおすすめします。

前歯の出っ歯を治療するメリットとデメリット

前歯の出っ歯を治療する際は、メリットだけでなくデメリットも把握しておく必要があります。

メリット

まずは、前歯の出っ歯を治療する5つのメリットを解説します。

外見のコンプレックスの改善

出っ歯が改善されると、人の横顔における鼻から顎にかけての「Eライン」が整うため、外見上の印象はより良いものとなります。特に元の突出度合いが重度の人ほど、見た目の改善は実感されやすいです。

また単に「外見が良くなる」以上のメリットもあります。実際に出っ歯の矯正を行った人は、人前で話しやすく、笑いやすくなったことを報告しており、精神衛生上のメリットも大きいことが分かります。

健康上の不調の改善

出っ歯と噛み合わせが治ると食べ物をよく噛めるようになり、咀嚼回数が増えます。結果的に消化がよくなるため、胃腸の調子が改善したり、便秘や下痢などの症状が緩和される可能性があります。

噛み合わせの改善

出っ歯を矯正すると噛み合わせがよくなり、力の分散が促されます。具体的には、前歯でよく噛めないと奥歯に負担が集中してしまいますが、矯正により噛むときの力が分散され、虫歯の予防や歯の寿命を延ばすことにつながります。

滑舌の改善

出っ歯の矯正で噛み合わせが改善されると、上の前歯と下の前歯がくっつく形になるため、主にサ行音・ザ行音・ラ行音が発音しやすくなり、滑舌が良くなります。今までなぜかサ行やラ行が発音しづらいと感じていた方も、出っ歯の矯正により言いやすくなる可能性があります。

虫歯や歯周病などの予防

出っ歯の矯正で重なっていた歯が矯正されると、歯ブラシが歯全体に届くため歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病の予防につながります。

デメリット

出っ歯の矯正には、矯正に伴う4つのデメリットもあります。実際に矯正を受ける際にはメリットだけでなく、これらのデメリットも念頭におくと良いでしょう。矯正器具の見た目

出っ歯の矯正を渋る人の多くは、矯正器具の見た目にマイナスのイメージがあります。特に表側のワイヤー矯正はブラケットやワイヤーがむき出しになるため、人と会話したり笑ったりしづらくなるかもしれません。

ただし、目立たない裏側矯正やマウスピース矯正を選ぶことも可能です。また表側矯正でも目立ちにくい「ホワイトワイヤー」や「セラミックブラケット」を選ぶことで、審美性を高めることは可能です。

手間や費用などのコスト

冒頭で解説したとおり、出っ歯の矯正は部分矯正でも半年から1年程度を要するため、結婚式などのイベントに間に合うように「すぐ矯正したい」と考えている方には向きません。

またワイヤー矯正なら、部分矯正でも30〜40万円の費用が少なくとも発生します。マウスピース矯正なら10万円程度から始められますが、矯正力はワイヤーより弱く、歯の状態や噛み合わせによっては選べない人がいるのも事実です。

痛みを感じるリスク

歯をワイヤーで矯正する際は、歯を正しい位置に動かすために一定の力をかけるため、ズキズキと傷んだり、歯が浮くような感覚になることがあります。また、矯正器具が舌や唇に当たるのが気になるという方も多いです。

歯並びが戻ってしまうリスク

歯の矯正期間が終了した後でも、歯並びが元の状態に戻ろうとする働きがあります。これを「後戻り」といいますが、これを防ぐために矯正期間後は必ず「リテーナー」という装置を付けておかなければなりません。また、定期的に通院し、歯並びの状態を確かめる必要もあります。

出っ歯を矯正するなら森デンタルクリニック

前歯の出っ歯を矯正したい方は「前歯矯正専門 Mori Dental Clinic」がおすすめです。その理由は、このクリニックが前歯の矯正を専門としており、高い矯正技術や豊富なノウハウがあるからです。具体的には、次のようなメリットがあります。

  • ワイヤー矯正だけでなくマウスピース矯正にも対応
  • 出っ歯の矯正なら3ヶ月から半年程度で矯正が可能
  • 後戻りが起こりにくい「裏ワイヤー」を採用
  • 他のクリニックで断られた人にも対応してくれる
  • すぐに現金が用意できなくても「デンタルローン」を組める

森デンタルクリニックは審美性が高いマウスピース矯正と、様々な症例に対応できるワイヤー矯正の両方に対応しています。

ワイヤーでの前歯の部分矯正なら月々「38万5千円」から、マウスピース矯正なら月々「49万5千円」から矯正可能です。また一括で支払えない人も、デンタルローンを組むことで月々3,900円から分割支払いができます。

その他、抜歯なしでの矯正や裏ワイヤーによる後戻り防止が可能、他院で断られるような症例にも対応できるなど、さまざまなメリットがあります。前歯の出っ歯で悩んでいる方は、ぜひ利用を検討してみてはいかがでしょうか。

出っ歯に関連するよくある質問

最後に、出っ歯に関連してよくある3つの質問に回答していきます。

出っ歯は自分で治せるのか?

基本的に出っ歯を自分の力で治すことはできません。歯の矯正に数ヶ月かかることから分かる通り、歯は手で押しただけでは動かず、持続的に強めの力をかけ続けることでようやく動くからです。自分で前歯を押し続けたりするのも効果がなく、むしろ余計な負荷をかけて歯の寿命を縮める可能性があるため避けましょう。

前歯が出っ歯にならないようにする予防法は?

前歯が後天的に出っ歯にならないようにするためには、口呼吸を避け、物を食べる際に舌で前歯を押す等の舌癖を改善しましょう。これらは無意識に行ってしまうことが多いため、普段から意識的に改善し、無意識にできるようになるまで続ける必要があります。

おすすめの出っ歯の治し方は?

確実性を重視するならワイヤー矯正、審美性を重視するならマウスピース矯正をおすすめします。ただし、どの矯正方法が最適か判断できるのは、レントゲンやCT撮影を用いた検査を行った後で判断することが多いです。基本的には診断結果に応じて、医師が推奨する方法に従うことをおすすめします。

関連記事

  1. 歯の矯正費用を安くする方法。最近流行りの部分矯正とは?

  2. ワイヤー矯正の種類はどれがいい?主な種類と選び方を詳しく解説…

  3. 部分矯正は学生に人気の理由!費用が安く、期間も短くて就活対策…

  4. 前歯が大きい原因と特徴をご紹介!前歯の悩みは矯正で解決できる…

  5. 前歯のみの矯正の費用・値段は?メリット・デメリットも解説!

  6. 歯列矯正治療の失敗例と失敗してしまう原因について