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マウスピースで歯科矯正するデメリットとは?難しい症例と向いている症例も解説

マウスピースで歯科矯正するデメリットとは?難しい症例と向いている症例も解説

マウスピースによる歯科矯正は、目立ちにくく取り外しできる点から、多くの方が検討しています。
しかし、見た目や使い勝手のよさだけで判断すると、治療計画が思うように進まず、期待した仕上がりに届かない場合があります。
治療には向き・不向きがあるため、治療方針を理解したうえで選ぶことが大切です。

この記事では、マウスピース矯正の代表的なデメリットと適応が難しい症例を解説します。マウスピースが適している症例を参考に、矯正治療の判断材料として活用してください。

マウスピースで歯科矯正するデメリット

マウスピース矯正は、見た目への負担が少なく、日常生活に取り入れやすい治療法です。
しかし、特徴を理解せずに始めると計画どおりに進まない場合があります。

ここでは、マウスピースで歯科矯正するデメリットを8つ紹介します。

  • ・1日の装着時間が長い
  • ・自己ケアが必要である
  • ・マウスピースを紛失・破損することがある
  • ・口周りの悪癖がある場合は向かない
  • ・歯を削る場合がある
  • ・噛み合わせに違和感を覚えることがある
  • ・歯根の露出リスクがある
  • ・治療期間が延びやすい

デメリットも踏まえて、自分に合う治療法かどうか判断しましょう。

1日の装着時間が長い

マウスピース矯正は、決められた装着時間を守ることが治療精度に直結します。
一般的には1日20〜22時間の装着が推奨されており、この条件を満たさない場合は歯が計画どおりに動かず、治療の遅れにつながる可能性があります。

食事や歯磨きのたびに取り外さなければならず、外食が多い方や間食の習慣がある方は装着時間の確保が負担に感じられるでしょう。

また、装着の徹底が難しい生活リズムの場合、追加のマウスピースが必要になるケースもあり、結果として治療期間が長期化するおそれもあります。

自己ケアが必要である

マウスピース矯正は取り外し式であるため、装置と口腔内を清潔に保つ自己管理が欠かせません。
マウスピースの洗浄を怠ると汚れが蓄積し、においや変色の原因になります。
細菌が増えることで、虫歯や歯肉炎のリスクも高まるでしょう。

また、食後に歯磨きせず装着すると、残った食片が圧迫され、歯の表面にダメージを与える可能性があります。
アタッチメント周囲は汚れが残りやすいため、丁寧なブラッシングが不可欠です。
清潔な状態を維持するには、日々のケアの習慣化が欠かせません。
手間を負担に感じやすい方は要注意です。

マウスピースを紛失・破損することがある

マウスピースは薄く軽量な構造のため、取り外した際に紛失したり破損したりするリスクがあります。
食事中にティッシュへ包んで置いたまま、誤って捨ててしまう事例も見受けられます。
破損が生じたマウスピースを使い続けると、計画どおりに歯が動かない可能性も。

紛失や破損すると再製作する必要が生じます。
作り直しには、追加費用が発生するケースもあり、扱いには注意が必要です。

口周りの悪癖がある場合は向かない

舌で前歯を押す癖や口呼吸、唇を巻き込む癖がある場合、マウスピース矯正の効果が十分に得られないおそれがあります。
これらの習慣は歯に継続的な外力を与え、マウスピースが設計どおりに歯を動かせない原因となるためです。

また、癖が残ったまま治療を続けると、矯正後に後戻りが起こりやすく、治療期間の延長や追加アライナーの作成が必要になることも。
とくに口呼吸は口腔内の乾燥を招き、虫歯や歯肉炎のリスクを高めます。
治療中のトラブルにつながりやすいため、注意しましょう。

歯を削る場合がある

マウスピース矯正は、歯列に十分なスペースを確保するために「IPR(ディスキング)」と呼ばれる処置をすることがあります。
これは歯と歯の間をごく薄く削り、無理のない範囲でスペースを作る方法です。
一般的に、削る量は最小限にとどめられます。
処置そのものは痛みが少ないものの、エナメル質を削るのに不安を感じる方もいるでしょう。

また、IPRが必要なのかどうかは歯並びやアーチ形態によって異なり、症例によっては複数回実施する場合があります。

噛み合わせに違和感を覚えることがある

マウスピース矯正では、歯が段階的に移動する過程で一時的に噛み合わせが変化します。
そのため、食事の際に噛みにくさや違和感が感じられるかもしれません。

とくに新しいマウスピースへ交換した直後は、歯に加わる力の方向が変わるため、軽い違和感を覚えやすいでしょう。
この感覚は治療が進むにつれて解消されることが多いものの、まれに顎の緊張や咀嚼の負担が増えることがあります。

歯根の露出リスクがある

歯を動かす方向や量によっては歯肉が下がり、歯根の一部が見える状態になる場合があります。
もともと歯肉が薄い方や骨の厚みが少ない部位では、移動量が大きいと歯肉が後退しやすく、知覚過敏を引き起こす可能性も。

また、歯周病の既往がある場合は、歯肉や骨の支持力が弱いため、比較的影響が出やすいでしょう。

治療期間が延びやすい

1日の装着時間が不足すると歯にかかる力が弱まり、マウスピースがフィットしにくくなります。
その結果、追加の作成が必要になることも。

また、歯の動き方には個人差があります。
想定よりも移動量が不足する場合、リファインメント(微調整)を重ねることで、治療の延長を余儀なくされます。

さらに、マウスピースの紛失や破損が続くと計画の見直しが必要となるおそれがあるでしょう。
期間が伸びる原因となるため、取り扱いには気をつけましょう。

関連記事:歯科矯正にかかる平均期間はどれくらい?短期間で済むケースと工夫も紹介

マウスピースによる歯科矯正が難しい症例

マウスピース矯正は幅広い症例に対応できますが、歯や骨の状態によっては十分な効果が得られない場合があります。
ここでは、マウスピースでは改善が難しい症例を5つ紹介します。

  • ・骨格に問題がある
  • ・重度の歯周病を患っている
  • ・歯並びの症状が重度である
  • ・インプラントが複数ある
  • ・埋没歯がある

治療効果を高めるには、事前に適応範囲を把握しましょう。

骨格に問題がある

骨格性の出っ歯や受け口は、歯並びではなく顎自体の位置が問題のため、マウスピースが加えられる力では十分な矯正効果を得られません。
このような上下の顎の位置関係が大きくズレている症例は、マウスピース矯正だけで改善することは困難です。

一方、軽度の骨格的ズレや横方向のわずかな偏位であれば、ワイヤー矯正との併用や補助的な治療によって対応できる場合もあります。
ただし、顎の成長が関与する症例や大きなズレがあるケースでは、外科的処置を含めた治療計画が必要になるでしょう。

重度の歯周病を患っている

歯周病が重度に進行している場合、歯を支える骨が大きく失われているため、矯正による歯の移動に耐えられないことがあります。
歯周組織が弱っている状態では歯がグラつきやすく、移動の際に症状を悪化させる可能性も少なくありません。

炎症が続いていると治療中に歯肉の腫れや出血も起こりやすく、計画どおりに進めることが難しくなるでしょう。
ただし、軽度から中等度の歯周病であれば、適切な管理により矯正できるケースもあります。

歯並びの症状が重度である

歯の重なりが大きい場合や前後方向のズレが著しい場合、マウスピース矯正だけでは十分な移動量を確保できません。
スペース不足を補うため、抜歯を含む大規模な治療計画が立てられることも多く、マウスピース単独では対応が困難です。

歯並びが重度の場合は、無理にマウスピースで進めると治療が長期化し、噛み合わせが安定しない可能性も考えられます。

インプラントが複数ある

インプラントは骨と固定されているため、天然歯のように移動させられません。
複数本のインプラントがある場合、動かせない歯が増えるため、マウスピースで歯の位置をコントロールするのが難しくなります。

とくに、前歯や噛み合わせにかかわる位置にインプラントがある場合、歯列全体のバランス調整が制限され、望む位置への移動が困難です。
無理に矯正すると、インプラント周囲にも負担がかかり、炎症やトラブルを招くおそれもあります。

埋没歯がある

歯が骨の中に埋まったまま萌出(ほうしゅつ)していない埋没歯がある場合、マウスピース矯正だけで適切な方向へ導くことは困難です。

埋没歯は歯肉や骨に覆われているため、マウスピースだけでは力をかけられません。
とくに犬歯の埋没は歯列全体のバランスに大きく影響するため、外科的に歯を露出させたうえで、ワイヤーを使って牽引する処置が求められます。

マウスピースによる歯科矯正が向いている症例

マウスピース矯正は、歯の移動量が比較的少ない症例や、前歯の軽度な乱れを整えたい方に適している治療法です。
ここでは、マウスピースによる治療が向いている症例を5つ紹介します。

  • ・軽度から中等度の歯のガタガタ(叢生)
  • ・前歯が噛み合わない(開咬)
  • ・すきっ歯(空隙歯列)
  • ・軽度の出っ歯(上顎前突)
  • ・矯正後の後戻りの再治療

自分の症状が、マウスピース治療の適用範囲内か知るための参考にしてください。

軽度から中等度の歯のガタガタ(叢生)

マウスピースは細かな移動を段階的に積み重ねる仕組みのため、前歯の軽い重なりや位置のズレを整えるのに向いています。
そのため、歯が重なって並ぶ叢生は、軽度から中等度の範囲であればマウスピース矯正が適応しやすい症例です。

また、必要に応じてスペースを作るためのIPRや歯列弓の拡大を組み合わせることで、無理のない範囲で歯を整えられます。

前歯が噛み合わない(開咬)

前歯が接触せず、上下に隙間が生じる開咬は、原因が歯の傾きによるものであればマウスピース矯正で改善しやすい症例です。
マウスピースは歯を前後・上下にコントロールするだけではなく、歯の角度を細かく調整しやすいため、前歯のわずかな浮き上がりや角度の乱れを整えられます。

また、マウスピースは取り外しできるため、発音練習や舌のトレーニングと併用しやすい点が特徴です。
生活習慣が影響している開咬の場合、治療中に舌の位置や口周りの動きの改善が見込まれるでしょう。

すきっ歯(空隙歯列)

歯間に隙間がある空隙歯列は、マウスピース矯正がとくに適応しやすい症例の1つです。
マウスピースは歯を内側へ傾けたり、隙間を均等に閉じたりといった細かな調整が得意なため、前歯の軽い離開を整える場合に高い効果を得られます。

アタッチメントの併用により、歯の移動方向を安定させやすく、仕上がりの精度を高められる点もメリットです。
治療計画の段階で隙間の量を正確に測定し、どの程度閉じるのかを具体的にシミュレーションできるため、完成形もイメージしやすいでしょう。

軽度の出っ歯(上顎前突)

前歯がわずかに前方へ傾いているタイプの上顎前突は、マウスピース矯正で改善しやすい症例に該当します。
治療はマウスピースにより前歯の前傾をゆるやかに戻し、自然な位置に整えていく流れで行われます。

奥歯のわずかな後方移動や前歯の引き込みを組み合わせることで、口元の突出感を抑えた仕上がりを目指せるでしょう。

矯正後の後戻りの再治療

「後戻り」は、ワイヤー矯正や過去のマウスピース矯正を終えたあとに、前歯がわずかにズレたり隙間が再び生じたりする症例です。

後戻りは歯の移動量が比較的少ないことが多いため、マウスピースによる細かな位置調整が効果を発揮しやすい傾向です。
完治までに要する工程も少ないため、治療期間が短く済むケースが多いでしょう。

マウスピースの歯科矯正はデメリットも理解したうえで臨みましょう

マウスピース矯正は、装着時間や自己ケアなどの制約を理解したうえで取り組めば、見た目にも配慮しつつ歯並びを整える有効な手段です。
とはいえ、症例の難易度を見誤ると、予想より期間が長くなったり仕上がりに満足できなかったりすることもあります。

医療法人社団MORI DENTAL CLINICは、矯正治療の選択肢が豊富で、精密検査に基づく診断精度の高さに強みを持つ歯科医院です。
まずは無料カウンセリングを活用して、あなた自身の症例についてプロの意見を聞いてみてください。
最適な治療計画を立てて、自信を持って矯正治療をスタートさせましょう。

監修者

森 健

森 健

Mori Dental Clinic 院長

<略歴>

  • 2008年3月 明海大学歯学部卒業
  • 2008年4月〜2009年3月 明海大学病院勤務
  • 2009年4月〜2017年7月 都内歯科医院勤務
  • 2017年9月〜 Mori Dental Clinic開院

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